静岡茶を知るDISCOVER SHIZUOKA TEA
静岡茶の歴史HISTORY of SHIZUOKA TEA
- 奈良時代 710-794 CE日本茶伝来
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お茶の発祥地は現在の中国雲南省あたりの山地と言われています。昔の書物には「お茶を飲めば力が出て気分がよくなる」との記述もあり、貴重な医薬品だったのかもしれません。
日本人とお茶の出会いは奈良時代。空海や最澄などが唐(中国)に留学した際にお茶の木を持ち帰ったのがきっかけです。
- 鎌倉時代 1185-1333 CE静岡茶のルーツ
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次にお茶の記述があるのは鎌倉時代。栄(中国)に留学していた高僧たちがお茶の木を持ち帰り各地に種を蒔いたとされています。
静岡茶のルーツはそこから約40年後。宋(中国)に渡った高僧・聖一国師がお茶の種を持ち帰り、今の静岡市足久保に種を蒔いたのが始まりです。南北朝時代の書物に「闘茶」という各地のお茶を当て合う行事の記述があります。それには駿河のお茶はとても優れているとあり静岡茶の発展の様子と品質の高さが伺えます。
- 安土桃山時代 approx. 1558-1600 CE公家が広げた静岡茶
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戦国時代に静岡茶は更なる発展を遂げます。静岡を支配していた今川氏のもとにやってきた公家たちにより、茶の湯や茶菓子の風習が華やかに繰り広げられるのです。静岡で本格的にお茶が栽培されるようになったのもこの頃です。
豆知識昔のお茶はとても高価だったので身分の高い人しか飲めなかったんだよ。
- 江戸時代 1603-1868徳川家康が命じた静岡茶栽培
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江戸時代になると、徳川家康が静岡市の一部を支配していた武士にお茶を作るよう命じました。これは今のような静岡茶ではなく抹茶の基となる「碾茶-てんちゃ-」というものでした。この碾茶を高価な茶壷に詰め家康のいる駿府へと運ばせたのです。この茶壷は名品ばかりで、後に徳川御三家の家宝となっています。現在も当時を偲び、秋になると「お茶壷道中」というイベントがにぎやかに行われています。
- 明治時代 1868-1912牧之原開拓
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幕末に駿府に移住した徳川慶喜と旧家臣たちは、牧之原を開拓して茶園を造成する計画を立てました。これは新時代の貿易品としてお茶が注目されていたからです。良質な静岡茶を大量に収穫するために一大プロジェクトを起動させたのです。
そして安政5年。日米友好通商条約が結ばれ各地で大々的に貿易がスタートしました。静岡でもアメリカ向けに静岡茶などの高級煎茶を盛んにつくり輸出したのです。
豆知識当時のアメリカではお茶に砂糖やミルクを入れて飲んでいたんだって。
- 大正~昭和時代 1912-1989 CE日本一の生産地に
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静岡茶に限らず全てのお茶に共通しますが、摘みとった葉を仕上げるのは農家の仕事でした。ですが貿易が盛んになった影響で新茶の季節は忙しくて仕上げにまで手が回らなくなってしまったのです。その為、製茶工程を担当する茶師という人たちが出てきました。結果、農家がお茶を摘みとり茶師が仕上げるという現在のような分担が出来上がってきたのです。静岡は生産量、生産技術、品質と共に揃った日本一の生産地へと発展していきました。
豆知識明治末、静岡でやぶきた茶が発見されたよ。樹勢、品質共に素晴しかったから、昭和28年には農林省(当時)の奨励品種にも指定されたんだ。
静岡茶の特徴CHARACTERISTICS of SHIZUOKA TEA
静岡県が日本一の茶生産地に発展した理由の一つは温暖な気候です。元々亜熱帯性植物であるお茶の木は寒さに強くはありません。その為、真冬でも雪の降ることの少ない静岡県はとてもお茶の栽培に適した土地なのです。更に牧之原台地、富士山麓、安倍川、大井川、天竜川、太田川などの地域は特に豊かな地形環境にも恵まれ、それぞれに特徴のあるお茶が生産され産地銘茶を確定しています。
また、静岡茶の特徴を語る上で大切なのは深蒸し茶であるということです。昔から「荒茶の性格は蒸しで決まる」と言われている程大切な蒸し方。大きく分けて普通蒸し・浅蒸し・深蒸しの3種類に分けられます。静岡茶は、そのほとんどが深むし茶です。深むし茶は他の蒸しに比べて形が短くつぶれており、粉も多くなります。普通蒸しを見慣れた人には、粉っぽく下級茶のように見えてしまうかもしれません。ですが、この細かい茶葉こそ、静岡茶の持つうま味とコクの基となっているのです。
もう一つの特徴は「やぶきた茶」です。甘みのある濃厚な渋みと優雅が香気が特徴のこのお茶、発見されたのは明治末期の静岡県なんです。優れた特性をもったやぶきた茶は爆発的に普及し、もはや日本茶の代名詞的存在となっています。
日本全国の茶産地TEA GROWING AREAS in JAPAN
- 新潟県村上茶
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村上地方を中心に栽培されているお茶。渋みが少なく深いうま味が特徴。
村上地方は新潟県の最北端に位置しており、集団的に栽培されている茶産地の北限となる。
- 埼玉県狭山茶
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関東エリアの銘茶の産地として有名。埼玉県は寒いところなので、静岡や九州と違いお茶の葉は1年に2回しか摘み取りません。
- 静岡県 静岡茶
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日本のお茶の40%以上の生産量を誇るお茶の産地。牧之原台地、富士山麓、安倍川、天竜川、大井川などお茶の栽培に適した自然環境を活かした銘産地が並ぶ。主にやぶきたなどの煎茶や深蒸し茶の産地が主流ですが、岡部町は玉露の産地としても有名。
- 三重県伊勢茶
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静岡、鹿児島に次いで全国第三位の生産量。テアニン成分(うま味成分)を含むほのかな甘みが特徴のかぶせ茶は全国2位のシェアを誇ります。
- 京都府宇治茶
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京都府の宇治近郊で高級茶の産地として有名。煎茶を中心に生産しているが、玉露や碾茶、抹茶など高品位なお茶の産地として有名。
- 福岡県八女茶
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八女玉露の生産地として有名。玉露の生産量は全国一位。八女市を中心に星野村や黒木町などで生産されている玉露は全国生産量の約半分を占めています。
- 鹿児島県鹿児島茶
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静岡茶に次ぐ全国第二位の生産量を誇る。知覧茶、溝辺茶などの銘柄が有名。平坦な茶園が多く栽培の効率化が進んでいる。温暖な気候を活かし新茶の摘み取りは4月上旬頃。「日本一早い新茶」としても有名です。
